
2005年6月18日 東広島市中央公民館

大会宣言 今年戦後60年、そして被爆60年である。憲法は古くなったのか?、憲法が時代に合わなくなったのか?。「決して、否 !」である。1999年のハーグ会議では「すべての国家の議会は、日本国憲法第9条が定めているように、政府の戦争参加を禁止する決議をすべきである」と決議し、人類共存のために21世紀にこそ憲法第9条は光り輝くことを明らかにした。憲法が古くなったのではない、今こそ、世界へ「平和憲法」こそ日本が輸出すべきものだという時代が来ているのである。
しかし今、「平和と平等」を実現しようとする声は、今やギリギリの所までおいこまれているのも事実である。政府与党や保守勢力は敗戦直後から今日まで、日本を再び「戦争の出来る普通の国」へと回帰させるべく法的に文化的に手を尽くしてきた。今日本の社会は、弱肉強食の新自由主義と管理・統制の新国家主義が合体し、私たち一人ひとりを階層化し、国家への服従者にしようとしている。そしていよいよこの秋の国会には憲法と一体である教育基本法の改悪が取りざたされている。さらには政府・自民党はいよいよ2007年には憲法を変えることを前面に打ち出して、あらゆる言辞を弄して、今テレビや新聞・雑誌などのメディアを使って洪水のように流出させている。
海外においてはアメリカによる世界のグローバリズムの流れはいまだ収まらず、2001年に端を発した、アフガニスタンやイラクの実質占領統治は続き、日本の自衛隊もアメリカの言うがまま今もイラクへ派遣が続いている。
21世紀を人類にとっていかなる世紀にするのか?、今二つの潮流がぶつかりあっている。そのことは日本にそして私たちヒロシマにも強く問われている。
そんな歴史的な節目となるこの時期、私たちヒロシマの新社会党は今年結党10年を迎える。人類が長年の苦闘の中で希求し獲得した「平和憲法」の精神を文字通り実現する綱領と政策を掲げた新社会党の今こそ出番である。確かに私たちの勢力は大きくはない。しかし、「憲法九条・ヒロシマの心を世界に」との被爆地ヒロシマの志と使命を高く掲げ、「護憲」の先頭に立ち続けてきた新社会党・ヒロシマこそは憲法改悪の流れを跳ね返すさまざまな運動の柱をになうことのできる位置を占めてきた。そしてその活動が大きなうねりを作せるかどうかに、私たち新社会党ヒロシマの結党意義とその存在の価値がかかっているといっても過言ではない。
「平和と平等」を求め、「個の尊厳」を掲げ「平和主義」を前面に打ち出す機は熟している。私たちの運動が社会全体を揺さぶり、多くの市民を巻き込み、「平和」を求める大きうねりを作りあげるのは今である。
2007年改憲を阻止し、21世紀の社会を差別・抑圧・人間疎外の進む荒廃した社会としないためにヒロシマの新社会党の党員・党友は、一人ひとりがその使命と志を胸に、この目の前の困難に立ち向かう大衆運動の前面立つことを決意し宣言する。
2005年6月18日 新社会党広島本部第10回定期大会